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M)今日も、すっごく暑いですねー!!! Y)嫌になっちゃうね。 でも、今住んでるとこ、クーラーきいてるから帰ったら涼しいよ。 M)そっかぁ、宿泊所ですよね?どのくらいになりますか? Y)いま、ちょうど一年くらい。 去年の6月に生活保護受けられるようになって入ったから。 M)生活保護は、どういう経緯で? Y)それは、ほら、体調が悪くなったじゃない。 で、病院行って検査してもらったら、かなり悪くて・・就労不可って 認められて。ホームレスの場合、生保受けられるのって、本当は 基本的に65才以上なんだけど、病気とかでちゃんと働けないって 病院の先生の診断書が出れば、受けられるでしょ。 M)はい。病気はあれですよね、胃とか目とか色々悪くて内視鏡 手術もされたんですよね。そんなに悪かったんですね。 Y)うん。もう嫌。あれはもう絶対嫌だね!ホント大変だったよ。 色々悪いんだけど、俺、”サルコイドシス”という難病なんだよ。 M)え?難病? Y)そう。それで、体辛いんだよ。 路上やってた時と比べると、だいぶいいけど。 M)今、大丈夫ですか? Y)大丈夫。薬飲んでれば大丈夫だから。生活面でも 周りとも上手く付き合えてるし、今は特に問題ないよ。 肺と心臓が悪いんだよね。まあ、色々悪いんだけど。 村上さんも気をつけてね。 |
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M)ありがとうございます。 Aさんとはけっこう話したりする機会あったけど、詳しい話は 聞いたことないですよね。昔の話は何も聞いたことないかも。 Y)そうだよね。俺、自分の過去の話なんて誰にもしたことない かもしれないなあ。他の人のも聞いたことないよ、多分。 M)へえ、そうですか・・。今日は話して下さるんですか? Y)うん、いい いい。なんでも聞いてよ。 「路上生活に至るまで」 M)では、路上生活をされるようになったきっかけから聞いても いいですか?路上にはいつから? Y)20才から。 M)え?20才?それまでは何をされてたんですか? Y)それまでは、倉庫作業。といっても18から20才までの間ね。 その前は、町田調理師専門学校っていう学校に3年通って・・ でも、向いてないなあ、と思ってやめたんだよ。 手に職つけようと思って通っただけだったから、やってみて、 向いてないな、と思って。料理も好きになれなかったしね。 M)それで、倉庫の仕事をされて・・その後、なぜ路上に? Y)それは、家にいたくなくなって、嫌になって・・・ 気付いたら路上にいた、という感じ。 M)”家にいたくなくなった” というのは? Y)親が、父親が浮気をして、毎日両親が大喧嘩してて・・。 父親が家に女連れて入ってたんだよ。 普通する?そんなこと。普通じゃないでしょう。 で、毎日毎日母親が泣いてて、もう嫌になった。 M)そうですか・・。 Y)うん。で、最初は新宿にいて・・それから色んな所をまわったよ。 |
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M)いま、お母さんはどこにいらっしゃるか、分かりますか? Y)分かる分かる。離婚して(母親の)実家の福岡にいる。 再婚はしていないみたい。たまに電話したりもするから。 M)お母さんは、Aさんの状況とか、今までのことご存知なんですか? Y)うん、知ってる。全部知ってる。 一度帰って来たかったら帰ってきていいって言ってくれてるよ。 自分にも生活があって、 仕送りとかする余裕はない、って言ってるけど・・・。 M)帰りたいとは思わないですか? Y)いや、帰りたい気持ちもあるけど、でも、新幹線だと1万6000円とか かかるんじゃない?往復だと倍だから、かなり高いでしょう。 それに、母親にも母親の生活ってのがあるから、迷惑かけたくないし、 今は、俺も自分のやらなきゃいけないこともあるから・・。 M)最近も電話はされたんですか? Y)最近は、ちょっとしてないけど、最後にかけたのが4月くらい。 父親とは一生会いたくない、顔も見たくないって話してたね。 今月またかけてみようかな。しばらくかけてないから。 |
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