皆さんに買っていただいた歯ブラシと同じ歯ブラシを、ホームレスの人たちに配ります。 　　ホームレスの人たちには、配られる歯ブラシが、どういった経緯で届いているのか？ 　　その理由を説明し、"応援してくれている人たちの存在" を感じていただけたら… 　　と思っています。 　　また、買っていただいた皆さんには、歯ブラシを使うときだけでも、ホームレスの人たちの 　　ことや、社会問題としてのホームレス問題について、考えていただけたらうれしいです。 　　一人ひとりのほんのちょっとが、いつしか大きな力となり、社会を変える一歩になる！ 　　そんな願いを込めて…。 　　 　　ホームレス状態にある人は、虫歯がある人がとても多いのです。 　　しっかりと自己管理をして、いつか社会復帰するときに向けて、 　　健康状態をできる限り維持してほしいな、という思いを込めています。 　　また、ホームレス生活を余儀なくされている人たちには、 　　自尊心が傷ついてしまっている人や、存在を気にかけてもらえないと思っている人、 　　社会から隔絶されたような気持ちで過ごしている人も多くいらっしゃいます。 　　「こうして応援している人もいるんだよ！」そんなメッセージを少しでも多く 　　お伝えできたら、うれしいです。 　　 　　原因は、一人ひとり違うので、一口には説明することはできません。 　　しかし、単に「怠けたい」という理由だけでホームレスになる人は、ほとんどいません。 　　現在、日本には2万5千人を超える人たちが、ホームレス生活を送っていると言われています。 　　（厚生労働省の調べによると、ホームレス人口は平成15年現在 25,296人。 　　ただし、調査期間が原則として1日だけであることや、昼間の目視によるものなので、 　　実際にはもっと多くの人がホームレス状態にあると言えるでしょう。） 　　こんなにも多くの人が、ホームレス状態になってしまう構造が日本には存在しています。 　　こうした「ホームレス問題」と呼ばれる問題を解決するためには、多くの人がホームレスにならない 　　環境を作ること。そして、もし、ホームレス状態になってしまっても、立ち直ることのできる環境を 　　作ること。その両方が必要です。 　　残念ながら、日本ではまだそういう環境が整っているとはいえません。 　　ホームレスの人たちへの偏見、不況etc...多くの障害があり、自立したくても出来ない人たちが 　　沢山いるのです。 　　多くのホームレスの人たちは、自立した生活をすることを望んでいます。 　　社会も、ホームレスの人たちの自立を願っています。 　　お互いが同じ目標を持っているのですから、この問題をよりよい方向に導くことが 　　きっと できるはずです。 　　 　　確かに、中には、「自業自得」と言われても仕方のない方もいらっしゃいます。 　　しかし、それが、これからもホームレス状態を続けていかなければばならない理由には 　　ならないはず…。 　　例え、大きな失敗や過ちを犯してしまった人であっても、 　　立ち直るチャンスはあってほしいな、と思います。