2月27日(金曜日)        「 情報源 」


     代々木公園のホームレスの方の およそ8割の人が
     ”ラジオ”を持っているという事実をご存知ですか?

     代々木公園を一周すると、ラジオを聞いてる方が沢山!
     私も 最初はびっくりでした。

     小さなラジカセタイプのものも見かけますが、
     そのほとんどは携帯タイプのもの。
     情報収集のために 新聞などを拾うこともあるそうですが、
     皆さんの情報源は、ほとんどが「ラジオ」なのだそうです。

     でも、携帯ラジオって高いのでは?と思い、
     聞いてみたことがあります。
     「私が持ってるのは7〜8千円くらいはしましたよ。
     皆さん、ラジオ買うお金は惜しまないんですか?」と。

     するとこんな答えが・・。
     「大抵は、ちなちゃん(←私)が持ってるようなのじゃないよ!
     拾ったり、もらったりってこともあるけど、
     携帯ラジオなんてAMなら100円ショップでも買えるんよ」

     「・・・そうなんですか!??100円ショップで?!!」
     100円ショップが私のみならず、ホームレスの方にも
     欠かせないお店だということは知っていましたが、
     ラジオまで買えるなんて・・!
     そんな事実にもびっくりなのでした。






    2月19日(木曜日)  「ホームレスに低額賃貸住宅 
                        東京都などが2千室確保



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     東京都と23区は16日、
     公園でテント生活をしているホームレスの人たち向けに、
     4月から都営住宅や借り上げた民間アパートを低額で
     貸し出すことを決めた。
     新年度に約6億円の予算を見込んでいる。
     NPO法人などに事業を委託し、就職相談にも乗るという。

     都によると、全国で公園や路上で生活している人たちは、
     昨年8月現在で約2万5000人。
     このうち、23区には約5500人が住んでいる。

     今回、対象とするのは、代々木公園など区部の公園で
     テント生活をしている約2400人。
     都と23区が2000室を確保し、
     家賃は 月額3000円前後という。
     入居期限は2年間だが、更新は可能で、就労相談をする。

     ホームレスの人たちを支援する団体から
     「住宅や就職対策が必要」との声が寄せられ、
     都と区が対策を検討していた。(朝日新聞)

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     まず、東京都がここまでの対策を打ち出した、ということ自体、
     とても画期的な試みだと思います。
     これは、「自立支援センター」など、これまでの取り組みでは、
     望ましい結果が出なかったことを踏まえての判断なのでしょう。

     ただ、ここで考えてしまうのは、
     ”本当にこんなことが実現し、うまくいくのか?” 
     ということです。

     住人選びに始まり、その後のケアをどうしていくか、
     といったことなど、沢山の疑問も沸いてきます。
     東京都福祉局のHPを見ると、
     理想像と大まかな流れは分かっても、
     その具体的な内容までは見えてきません。

     テント生活→地域社会への移行。
     それが実現すれば、多くのホームレスの人にとっても、
     公園を安心して利用したい、というホームレスではない人に
     とっても、理想ですよね。

     この対策が今後どんな風に実現していくのか、
     或いは失敗に終わってしまうのか、
     この先をしっかりと見守っていきたいと思います。



     






     
2月16日(月曜日)    「ビッグイシュー / 写真」


     先日、このHPを見てくださっている方から、
     2日の日記の感想メールを頂きました。
     ”日記を読んで、「ビッグイシュー」を知った”とのことで、
     ”新宿で渋木さんを見かけたら雑誌を買ってみたい”、
     とも書いて下さいました。
     あとは、内容が面白ければいいなあ・・とのこと。
     そうですよね。
     人によって好みもありますから、気になる方は
     一度チェックしてみてください。
     ちなみに私は、
     第3号の「ビョーク」のインタビューが好きでした!

     最後に、”ビッグイシューの表紙をもっとアップで見たい!”
     とのリクエストも頂きましたので、
     ちょっぴり大きめの写真を掲載してみます。

     (第2号&第3号です。)


        






     2月2日(月曜日)       「ビッグイシュー」


     「ビッグイシュー」という雑誌をご存知ですか?
     これは、
     ホームレスの人にしか売ることのできない雑誌です。
     新聞やTVのニュースなどでご存知の方も
     多いかもしれませんが、
     91年にイギリスで創刊され、その後、
     世界(24の国、50の都市・地域)に広がっているようです。

     そして、去年9月11日、日本でも創刊。
     (大阪でスタートし、東京でも、新宿、上野、池袋での
     販売が始まっています。)

     仕組みはこう。
     1冊200円の雑誌を1部売ると、そのうちの110円が
     売り手であるホームレスの人に入る、というものです。
     (詳しくは、
「THE BIG ISSUE JAPAN」
                     HPをご覧になってください)

     そこで、今日は、「ビッグイシュー」を買いに、
     新宿へ行ってきました!

     西口の歩道橋下で 大きな声をあげながら
     販売されていたのは、販売員の渋木一誌さん(52才)。
     雑誌のこと、ご自身のこと、
     色んなことについて話して下さいました。


             


     渋木さんは、ホームレス生活を始めて、まだ4ヶ月。
     つい最近まで、飲食業界で働いていたそうです。

     現在、雑誌の売れ行きは、ご自身の平均で、
     1日平均30〜50冊ほど。(最高記録は1日130冊!)
     一番うれしかったのは、買ってくれた人が
     「今までホームレスに対して偏見だらけでした。
     ごめんなさい」と言ってくれたこと。
     その言葉には涙が出たよ、と話して下さいました。

     渋木さんは、また、こんな風にもおっしゃっていました。
     「雑誌は売れてほしいけど、施しは受けたくないから、
     ボランティアの気持ちなら買ってほしくないんだよね。
     本当に面白い、と思ったら買って欲しいね。
     そうじゃないと意味がないからさ。」 と。

     そんな渋木さんの夢は、
     「ビッグイシューを日本中に広めていくこと」だそうです。


       



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