11月19日(金曜日) 「学生主催のシンポジウム(慶応大)」



           
        
*写真左から / 牧さん、諸星さん、私、若尾さん



    明日(11/20)、慶応義塾大学の学園祭 「三田祭」 にて、
    「ホームレス問題」 についての講演会が開催されます。

    主催は、慶応大学「furbee」というボランティアサークル内で
    日頃 湘南のホームレスの方への支援活動などを行って
    いる 「湘南台の家」 の皆さん。

    今朝、JFN 「Good Morning! That's Wakeman Show」に
    主催者の学生さん3人が来てくれました。
    番組内でお話をして下さったのは、1年生の諸星伸純さん。
    この講演会にむけての意気込みなどを熱心に語って下さり、
    その真面目で一生懸命な気持ちが伝わってきました。

    今回、講演会では 「現場」「政治」「学問」・・と各分野から
    3人のゲストがお話をして下さるそうです。
    この講演会を通じて、多くの人に ホームレス問題を考える
    きっかけにしてもらえたら・・とのこと。
    ご興味のある方、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


   <場所>   慶應義塾大学 三田キャンパス西校舎 501教室
   <時間>   13時
   <ゲスト>  笹沼弘志(静岡大学助教授)
          辻恵(民主党・衆議院議員)
          高沢幸男(寿支援者交流会事務局長)






    
    11月12日(金曜日)  「10/29の日記(強制撤去)について」


    前回の日記(テントの強制撤去について)の感想を色々と
    頂いています。
    メールして下さった皆さん、どうもありがとうございました。
    頂いたメールは、どのメールも、なるほど・・と思いながら
    読ませて頂きました。
    賛否両論、どれも考えさせられるものばかりでした。
    少数派の意見も含め、どの意見にも正しいとか 不正解は
    ないんですよね。皆さん、それぞれに思うところがある・・。

    今回頂いているメールの中で一番多かったご意見、
    それは、お互いが感情的になって、難しくなってしまって
    いるのでは?という冷静な内容のものでした。

    そこで、その代表的な声を紹介させて頂きたいと思います。
    福井県の飯田さんからのメールです。


   
 <福井県・飯田さんからのメール>
    
    
今回の強制撤去の件は、双方が相当感情的になっていますね。
    都側としては、「必要な施策な取っているのに、けしからん。」
    という感情が強いと思います。
    行政側のこの気持ちもよく分かります。
 
    学級担任をしていて、クラスの生徒ともめにもめたことがあります。
    この時の自分の気持ちが、先ほどの感じです。
   
 でも、こうなったらまずいです。
 
    交渉は、双方の利益が必要です。
    ホームレスの皆さんの立場だけを押し通すのではなく、都側にも
    利益を見つけないと、うまくいかないと思います。
 
    ただ、双方が対等な立場でなく、権力を握っている側と、
    抑圧される側なので、どこに妥協点を見出すかは
    難しいかも知れません。
 
    都も「住居を確保する」ということをしているだけに、世論調査を
    すると、都の言い分に理解を示す人も多いと思います。
    ここは、双方が頭を冷やし、妥協することが必要です。
 
    ホームレスの皆さんも、今回はよく考えて何らかの「利益」を
    確保
してほしいと思います。
    これから冬が近づいてきます。
    朝日新聞社などのメディアをうまく利用して、世論に訴え、
    「利益」を確保すべきだと思います。


    その他、頂いた色々なご意見を 簡単に要約すると、
    以下の通りです。

    *「ホームレスの人達がかわいそう。
      でも、”仕事出しを断られたことに対する抗議” というが、
      ホームレスの人達が本当に仕事をする気があるのか?」

    *「支援団体の抗議の仕方にも問題があるのではないか?」

    *「強制的に撤去するなんて信じられない」

    *「この話は本当の話なのか?支援者が大袈裟に話して
      いるのでは?蹴られて怪我をした、というのは本当?」

    *「テント数張を撤去するのに何故100人も作業にくるのか、
      なぜ早朝なのか、なぜ当事者の意見を無視する必要が
      あったのか、分からない」


    *「多くの人は、行政側の意見に傾くのだと思う。
      公園のテントが増えていくのは嫌だから。」

    *「推測だが、石原都知事が追い出してしまえ!と言った
      のではないかな?と思ったりする(外国人や女性に対する
      差別発言が問題になったので、ホームレスの人達に対して
      も差別意識があるのではないか?と思った」

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    また、前回の日記の書き方について、こんな風に心配して
    くれた知り合いがいました。


    「切ない話。ただどうしても、通りすがりの人は日記を読んで
    かすかな違和感を感じるような気がします。
    一読した印象は、抗議行動の延長で新たに公共の公園に
    テントを張るのはどうなのかな?という素朴な疑問が沸くような
    気がするのです。そして、村上知奈美さんは、それを強制排除
    した公権力に憤りを感じてる。
    ちょっとそれはニュートラルではない、のかな?って思われる
    可能性あるかも。」(T.S.さんからのメールより)



    このメールを頂いて、そうか・・なるほど、誤解されてしまう
    書き方(説明不足)だったかな?と心配になりました。

    私はよく支援者の方のお話を聞いたり、活動を見させて頂い
    ていますが、その中で 学ぶことが 多くあります。

    でも、必ずしも支援者と同じ気持ちではないと思っています。
    もしかしたら、そういった誤解もあるのかもしれない・・・
    実際、そのように感じるメールも 少々頂きましたので、
    ここで 説明しておきたいと思います。

    まず、10/29日記の”抗議の意味を込めてテントを建てた”
    という部分について、私自身、この話を聞いたとき、
    その部分に関しては 支援団体のやり方に 賛成できないな、
    と思いました。

    今回の件も含め、いつもそのような傾向にあるのですが、
    支援者たちの物の言い方(抗議の仕方)は
    あまり好きではないなぁ・・・と思うことも 正直あります。

    それは、人に何かを分かってもらおうとするとき、
    相手がいくら自分と価値観が違ったり、ひどいなぁ、と思う
    ことでさえ、話し方次第で余計に嫌悪感を感じられて
    喧嘩になってしまう・・みたいなのって よくないと思うからです。

    本当に本当に理解をしてもらうには、「忍耐」が必要。
    相手の意を受け止めて、なぜ怒っているのか?
    なぜ分かってもらえないのか?
    支援者たちも、行政側も、しっかり考えてほしいな、
    と思っています。

    ただ、難しいのは、このような話を支援者にしたところ、
    低姿勢、謙虚な態度は、かえって相手が調子にのってしまう、
    と説明されました。
    大きな声で抗議したり、抗議の意味を込めて何か行動をとる
    ことにも ”意味がある” と考えてのことなんだそうです。

    こういったことなどから、 「中立の立場」 というのは、
    時にずるく、無責任なことなのかなぁ、とさえ思ってしまう
    ことも しばしばです。

    率直な気持ちを書かせていただきました。
    分かり合うことって、とても簡単な気もするのに、やっぱり
    難しいのかな・・と毎度ながら思ってしまいます。
    改めて、この問題が激化していかないことを祈るばかりです。






    
    11月7日(日曜日)    「代々木公園 ・ テントの撤去跡」


    
テント9張が撤去された場所を見るべく、代々木公園に行って
    きました。(*10/29の日記参照*)



           



    これが現場の写真です。
    バリケードで囲まれた現場は、思っていたより広範囲で・・・
    そこには、明らかに撤去作業があったことを物語る紙が2種類。
    「立ち入り禁止」、「保管物件の返還について」 の張り紙です。

    テントにいたホームレスの人達はどんな気持ちだっただろう? 
    撤去する側はどんな気持ちだっただろう?
    皆さんも、10月29日に起きた出来事を想像してみてください。



           





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